延床57㎡!の狭小3階建て住宅@船堀
外観写真を見る限り、そんなに狭く感じませんね。
でも数字はうそをつきません。
このお宅の場合、車庫にとまった車が、そのまま直進して道に出られる立地なので、
正面の建物が全くない上、向かって右側にも遮るものがありません。
なので、圧迫感がないのです。
図面を見てみましょう。
1階はキッチン以外の水回りと、ご夫婦の寝室4.5帖。
玄関ポーチの横に腰かけの様なスペースがあります。
その写真がこちら。
この場所は、鍵を開けるときに一時的に荷物を置いたり、ちょっと不在にするときに
一時的にモノを置いたりと、結構便利なんです。
外から丸見えだと、やはり気になりますので。
その左には、スリットの窓、玄関ドアには丸い窓のある引き戸をご用意いたしました。
玄関側は、東に面するので、午前中の光をたっぷり玄関に取り込みます。
「出かけるときはいつも玄関が明るい!」ということですね。
ご夫婦の寝室を見てみましょう。
収納を設けながら、床面積をできるだけ確保!
収納の床を浮かせたことで、1.5帖広く確保でき、おまけに光と風を取り込む窓も設けました。
この1.5帖の余裕が大きいんですよね、なんたって57㎡。
1.5帖は、約2.2㎡ですから、57㎡の約4.3%。無駄にはできません。
さて、2階に参りましょう。
図面はこんな感じ。
1つ目のポイントは、LDKとつながる多機能なバルコニーと書斎。
どちらからも出入りができ、アウトドアリビングとしてBBQもできますし、
洗濯物も干せます。
さらに、書斎で作業中の休憩時間にすぐ外を感じられる場所があるのもいいですね。
広くはないですが、外の空気を感じられるのがポイント。
でも荷物置場にしては、ダメですよ。
座る場もなく、出る気がうせてしまうので。
冒頭でも触れましたが、家の正面が抜けているので、ど真ん中に窓を設けました。
スダレ窓の向こう、よく見ると左にマンション、右に戸建てがあって、ど真ん中が抜けているでしょ?
遮るものがなく遠くを望められるというのは希少なのです。
赤枠で囲った部分が、ご紹介した窓です。
部屋の中に戻りましょう。
こちらはLDKのLDとKを仕切るカウンター。
「広くないんだからカウンターなんかで仕切らず、オープンにしちゃった方がいいのでは?」
なんて声が聞こえそうです。
確かにそういうプランもあるのですが、オープンなキッチンだと、いつも片付いていないと
落ち着かないし、几帳面な方だと、お客様を呼ぶことも躊躇されます。
ですから、カウンターで目隠しをすることにしました。
でもスペースを無駄にはできません。
そこで、カウンター内部を工夫して、3面の収納を設けました。
まずは、リビング側収納のアップ。
ダイニングテーブルが来るすぐ横の棚です。
洋酒を並べたり、生活小物をかごに入れたり。
救急箱や、文房具などすぐに取り出せてとても便利です。
こちらは階段前の壁面。
厚みがそれほどないのでマガジンラックにしました。
雑誌の行き場がないと、片付きませんので。
こちらがLDの反対側の収納。一番大きいスペースです。
このカウンターを図解するとこんな感じ。
いかがです?微塵のムダもないでしょう?
仕舞わなければならないものがきちんと収納できて、さらにキッチンとLDを
緩やかに仕切れる。
それなら、造作したほうがよいですよね。
キッチンの裏側は、パントリー兼食器棚。両壁面に収納と棚のある
ユーティリティスペース(家事室)になっています。
こちらもあらかじめこのサイズに合った収納棚を造作しています。
いかがでしょう?
ご夫婦の寝室と水回り、LDK、書斎、多機能バルコニーを
ご紹介しました。
この上、3階には子供部屋があります。
57㎡を徹底的に生かすプラン。
3階部分は次週お送りいたします。