決して派手ではないけれど、シンプルで落ち着いた佇まい。時を経るごとに深みを増す味わいのある雰囲気。存在感がありつつも、周りの街並みに馴染む外観。それが、私たちが目指す家のデザインです。家は完成がゴールではなく、その先何年も住み継がれていくものです。新築時にはカッコいいけれど、そこからだんだんと劣化していくのではなく、10年後・20年後と年月が経つごとに魅力を増すようなデザインが、本当にすばらしい住宅だと思うのです。

接着剤で貼りあわせた集成材や合板などの“新建材”と呼ばれている人工的な建材は、加工がしやすく価格もリーズナブルなので建設業界では主流となっていますが、何年か経つと艶を失い古臭さが隠せない性質の材料でもあります。対して無垢の木などの“自然素材”は、時とともに少しずつ味わいを増し、経年変化による独特の色合いは、その価値さえも上げていく美しさです。

国工務店では、その自然の素材を優れたデザインに落とし込むことで、素朴な雰囲気を持ちつつ、質感と洗練さも感じさせる住まいをご提案しています。

国工務店では、既製品はなるべく使いません。注文住宅なのに既製品？と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ドアや窓枠、下駄箱、洗面台、キッチン収納など、家づくりで必要な多くの建材は、建材メーカーで量産されて現場では組み立てるだけの工業製品がほとんどです。それら既製品は、モデルチェンジが数年ごとに行われ、旧モデルは廃番になるので部分補修をしようにも同じものが確保できません。簡単なメンテナンスのはずが、サイズやデザインが違うため、壁を壊すような大掛かりなリフォームが必要になってしまうケースも多々あります。

国工務店の家は、建具職人や大工がつくるオリジナル部材を使っているので、廃番の心配もなく、修理しながら長く使えるしインテリアにも違和感なく溶け込みます。既製のサイズにはない天井までの高いドアを取り付ければ、広々とした空間を演出することもできます。手間がかかっても、質感の良い素材を使って長く快適に住み続けられる住宅をデザインすることが私たちのやり方です。