瓦屋根葺き替え工事@流山市
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以前からお付き合いさせていただいている流山市のお寺より、瓦屋根の葺き替え工事のご依頼をいただきました。
大正時代に施工されたといわれる瓦屋根。
施工前はこの通りでした。
立派な瓦屋根ですが、さすがにズレも目立つようになりました。
1枚当たり3~5Kgはありますので、地震や台風などで落ちるようなことがあっては大変です。
まずは、古い瓦屋根を撤去します。
大正の頃というと、1912年から1926年ですから、概ね100年前。
本当にお疲れさまでした。
昔は葺き土と呼ばれる土の上に瓦を設置する土葺きが瓦屋根施工の主流でした。
瓦を揃えるのが難しい上、長い年月が経てば、そりゃ、ずれるわけです。
大量の土を使うので屋根が重くなり、大きな地震で倒壊する危険もあり、あまり使われなくなったようです。
一部の屋根を避難場所に残して、瓦を撤去したら、土を排除します。
お掃除ですね。
土を排除し、掃除がおわったら、屋根の下地=野地板(のじいた)を設置します。
屋根の勾配部分の骨組み=垂木(たるき)の上に載っています。
左の奥がそのままになっていますが、それ以外の屋根には防水シートが貼られました。
この段階で残された部分の撤去を行います。
土を排除し、きれいにする作業から入り、野地板を載せて、防水シートで覆います。
屋根瓦を載せるための下地調整が完了しました。
緑色の建材が見えるのが瓦桟です。
ちなみになぜ緑なのかは、長年活躍してもらうために、防腐材を染み込ませてある為です。
この桟に瓦を引っ掛けて施工していきます。
銀の輝きが美しい。
残るは棟。
棟にはなんばん漆喰という、先ほど掃除していた、葺き土に変わるものを使います。
白くて見た目がきれいですし、雨も侵入しにくいものです。
整然と並びました。
瓦屋根葺き替え工事、完了です。
比べてみると一目瞭然。
これで安心。
厳かな雰囲気が増したと思います。