先月から始まりました、3階建てのお店+事務所、建て替え工事の模様です。
進んでまいりました。
建築を進めるにあたり、計画段階でまず構造計算を行って、十分な安全性を確保できる構造計算書をつくります。
その内容に基づいて、役所に建築確認を申請、確認済証を受けて、建築工事がスタートします。
その後、中間検査を経て、完成後、完了検査、検査済証が発行され、晴れてお引渡し、入居という段取りになります。
今回は、その中間検査のタイミングにあたります。
完成してしまうと内部に収まって確認できない部分が、構造計算で指定されたとおりに建築されているかどうかをチェックしてもらいます。
例えばこちら。
コーナーは土台の両面を基礎から伸びるアンカーボルトとホールダウン金物でつなぎ、構造用合板には耐震金物も取り付けてあります。
こちらの柱には、土台と柱の間に先ほどは見られなかったプレートが挟まっています。
これは大きな地震により、柱の重みが土台にかかってめり込むことがないようプレートを挟んでいます。
このような細かい指示が構造計算で導き出され、中間検査できちんと実施されているかどうかをチェックするようなしくみになっています。
事務所として使う2階部分。
20名ほどの従業員の皆さんがお仕事をされる場所ですので、仕切りがありません。
3階部分の床を支える太い梁が見えますね。
その下に10㎝ほどの空間があって、板が間柱の間に挟まっています。
これを火災の時に延焼を防ぐファイヤーストップといいます。
2階の天井は石膏ボードで延焼を防ぎますが、壁の内部はそうはいきません。
火災が発生した時に空気の流れ路になって、上の階に火がまわってしまうのです。
このファイヤーストップ材で空気の流れをとめ、延焼を防ぎます。
3階は倉庫や会議室で使用するため、仕切りが多くなります。
熱せられた屋根の熱を直接家に伝えないように空気の通り道をつくり、軒先から取り入れた空気を棟から排気します。
この通気スペーサーを使った棟換気があるかどうかで、室内側の表面温度がなんと14℃も変わるんだそう。
結構な効果が期待できます。
こちらは外の模様。
こちらも外壁で覆われてしまうと見えなくなってしまいますので、中間検査でチェックします。
ポイントは、決められたピッチで金具が撃ち込まれているかということと、
規格に基づいた強度があって、安全なものがつかわれているかどうかということです。
国が定めたJAS規格に則った構造用合板です。
下から2行目に☆マークが4つ並んでいるのがわかりますか?
これはフォースターと呼ばれ、シックハウスの原因となるホルムアルデヒドの放散量が最も少ない建材であることを示しています。
中間検査が終わると、いよいよ完成に向けて工事が進みます。