半年ほど前にフェンスを新設させていただいた、いつも大変お世話になっているお寺様より、水屋新設のご依頼をいただきました。
高台のこの位置に、うってつけの場所がありました。
こちらに新設します。
まずは床全体にベースコンクリートを打ち、住宅と同じように基礎の立ち上がりをつくります。
この模様は、その立ち上がりの配筋を行っているところ。
配筋が完成しました。
穴のあいているところは、給排水管が通るところなので、空けています。
立ち上がりをつくるために型枠を設置して、コンクリートの打設を行います。
打設後、このように滑らかな天端レベラーを流しこみ、平坦に仕上げます。
急激に天日にさらして温度が上がると、表面にひびが入る可能性があるので、養生しています。
きれいに仕上がりました。
立ち上がりの白い平面が滑らかに仕上がっているのがお分かりいただけると思います。
遠目からの写真ですが、この立ち上がりの上に黒い基礎パッキンを載せ、その上に土台、柱と構造躯体を組み上げたところです。
下部にはモイスという構造用面材を、上部には無垢の木を施工してルーバーを形作ります。
水屋っぽくなってきました。
このモイス、構造用というくらいですから、地震に強く燃えにくいという特徴があるのはご想像のとおりだと思いますが、自然素材を主原料とし、接着剤も使っていないので、粉々にすると肥料にもなります。
要は土にかえるということ。
「持続可能な世の中に」という言葉が盛んに使われていますが、一つの解決策として活躍が期待される建材です。
完成が近づいてまいりました。
水屋の中だけでは混雑したときに列ができてしまうので、両サイドにも水栓を新設します。
水屋内部の水栓はご覧の通り、木の収納を設置して、良い雰囲気に仕上がりました。
モイスの表面は、漆喰風に仕上がる艶消しの塗料で仕上げました。
反対側にも水栓を設置し、計3か所の水場を設けることで、お盆やお彼岸の混雑にも対応できるようにしています
木部は、日光や雨、害虫、カビなどの影響を抑えるキシラデコールで仕上げました。
極力、木の質感を活かせる、クリアな塗料を選んでいます。