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Date:2016年12月28日 | Category:,

今年も残りわずかとなりました。

スーパーでは、クリスマス商戦が終わりおせちが並び始めました。

黒豆でも食べて、来年もまめまめしく働くとしましょう。

 

さて、今年最後のご紹介は、曳家&耐震+リフォーム@中葛西。

道路拡張により、移動することとなったお宅。

いかんせん古いものですから、この時とばかり、耐震改修とリフォームを同時に行い、
もっともっと長く住んじゃおう!という作戦です。

現在空き家の増加が社会問題となっていますが、こうやって古いお宅を修繕して
住むというのは、世の中的にも負荷の少ないとっても良い選択だと思います。

さて、どれほどの古さかといいますとこんな感じ。

 

before

before

 

『ああ、昔近所にあった、こういうお家』と、ノスタルジーに浸れる風景。

その当時からずっと、今も現役で頑張り続けています。

中はというと、

 

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室内1

 

右側の扉を開けると、ALWAYS三丁目の夕日に登場するお茶の間がありそうです。

 

室内2

室内2

 

昔の家の階段はこんな風に急なものが多かったですね。

先日、以前ニュースステーションのキャスターを務めていた渡辺真理さんの横浜のご自宅が
TVで紹介されていましたが、そのお宅は渡辺さんのおじいさまが50年前に建てた家で
そのご実家に、2階部分を増築してご主人と住まわれているそうです。

やはり、木枠にガラスの障子があって、室内が全体的に少し焼けていて風情がありました。

新築に住むのはもちろんいいですが、住み継がれる家に暮らせるのは誰にもできることではない、
特別な価値があることですね。

まずはこの建物、裏側の道路を拡張するので、手前側に惹きます。

 

曳家中

曳家中

 

レールにのせて慎重に惹きます。

同時進行で修繕工事も行います。

工事の目的は主に3つです。

1つめは地震が来ても安心していられるように、耐震性を高めます。

そして、昔の建物ですから、夏暑く冬寒い。
断熱性を高めます。

一部、キッチンを増築して、全体をきれいに暮らしやすくしていきます。

まずは、この写真をご覧ください。

 

土壁

土壁

 

今ではほとんど見られなくなりました、土壁です。

調湿性が高い一方、このままではやはり寒いですよね。

まずは右側のように構造用合板を貼って行きます。

 

IMG_1299

外断熱

 

その上から、ネオマフォームという断熱材で構造用合板を覆います。

ネオマフォームは旭化成の断熱材で、フェノール樹脂という素材で作られています。

フライパンの取っ手に使われるほどの高い断熱性を発揮する素材です。

 

防水シート →構造用合板

防水シート

 

ネオマフォームで覆った後、防水シートを貼っていきます。

いわゆる外断熱工法となりますので、これまでとは室内の状況が大きく変わるでしょう。

 

そとん壁

そとん壁

 

こちらは最終の仕上げとなるそとん壁の厚みを測っています。

防火対策として、最低の厚みが決められているのです。

そとん壁は、マグマが岩石になる前に粉末になったシラスという物質を使った壁材です。

自然素材の風合いが美しく、長寿命というメリットがあります。

 

床の断熱

床の断熱

 

壁だけではありません。床にはスタイロフォームという断熱材を施工します。

 

筋交い

筋交い

 

こちらは、耐震性を高める工事の模様。

筋交いと構造用金物で骨組みを強化します。

 

梁

 

こちらは新しく設けた梁。

既存の柱とアンカーボルトでしっかり固定します。

 

ホールダウン金物

ホールダウン金物

 

土台と柱はホールダウン金物で固定して、縦揺れで柱が抜ける事態を防止します。

阪神大震災では、古い家屋の柱が抜けたために多くの建物が倒壊しました。

 

これで断熱性も耐震性もかなり高まりました。

次回は、生まれ変わった室内をご紹介してまいりましょう。

 

 

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