18時過ぎても明るい季節になりました。
夏至まであと一週間。
昨日の雨が嘘のように晴れ、気持ちいい1日になりそうです。
さて、本日ご紹介するのは、狭小2階建てフルリノベーション@北葛西。
古くて使いにくくなった一戸建て住宅を全面改装します。
『全面改装するくらいなら、建て替えちゃえばいいのに』
なんて思われる方もいると思います。
お金の面では、実は建て替えと同じくらいかかる場合も少なくありません。
ではなぜ、フルリノベーションを選ぶのか?
それは、建て替えてしまうと減築を余儀なくされてしまうというケースが多いのです。
たとえば、建築確認申請という役所への届出が必要ない増築を重ねると、
結果的に規制を大幅にオーバーしているようなケースもあります。
建て替えれば当然、規制内に収まる建物しか建ちませんが、改装であれば
同じ建物の大きさのままリノベーションすることができるのです。
このマーケットを狙って伸びたのが住友不動産の新築そっくりさんです。
さて、今回のお宅の古い間取り図からご紹介しましょう。
玄関を入ると正面に長い廊下があって、突き当たりがトイレ。
玄関右手に、寝室になる個室の和室があって、階段をはさんで居間替わりになる和室があります。
ちゃぶ台が似合いそうですね。
その隣がダイニングキッチンですが、6帖しかありませんので、機能的にはキッチンです。
その裏手に脱衣室と浴室があり、2階は和室が二つあります。
昭和のノスタルジーを感じさせる間取りですね。
実物はこちら。
古いけど建物はきれい。柱もしっかりしていますね。
さあ、この住み慣れた愛着あるお家をどのように変更するかというとこちら。
はい、新しい間取りだけで説明するより、古い間取りと並べてご紹介したほうがわかりやすいですね。
ということで、今回は1階の間取り図を比較してみましょう。
特徴的なところを赤い囲みで囲ってみました。
before図面の右端、狭かった脱衣室とお風呂。
afterをみると倍以上の広さになっています。
碁盤の目のようになっている図面、1マスの1辺の長さは91cm=半間のサイズです。
1マスで畳半分ですね。旧は2.75帖くらいでしたが、5.75帖ほどまで大きくなりました。
このスペースが大きいと暮らしやすいです。
そしてダイニングキッチン。
和室を潰して、一体化させました。
6帖のDKを13.5帖まで拡大します。
さあ、それでは、ビフォーアフターを並べた写真でご紹介してまいりましょう。
まずは、玄関から。
ダイニング内部に収納をつくったので、(見えている引き戸の奥)下駄箱を右から左手に移し
天袋もつくってたっぷり収納できるようにしました。
玄関のたたきも、上がり框の高さも全然違うでしょ?全部やり変えています。
和室らしく柱が見える真壁つくりから、柱を隠す大壁づくりに変更してモダンに仕上げました。
はき出し窓が高くなっていて、明るく広く見えるでしょう?
いつもご紹介している狭小住宅を広く見せるための工夫です。
とっても使いやすくなったんですが、これは結構な工事なのです。
before写真の和室とDKを仕切る壁、右側に柱と梁が見えますよね。
それが下の写真を見るとありません。柱を抜いたのです。
この柱と梁を抜く代わりに、掃き出しの窓を腰高の窓に変更しています。
壁の強度を強くして、プラン上邪魔だった柱を抜いたんです。
正面から見てみましょう。
『なるほど』と、思っていただけるのではないでしょうか。
なんたって倍以上の広さになりましたから、作業場も収納もとっても広く、使いやすくなりました。
仕上がりは新築のそれと変わりません。
そして一番の見所は洗面脱衣室とお風呂。
収納もたっぷりで使いやすいです。
タオル類はもちろん、家族の下着や部屋着はここにまとめて収納することもできますね。
まさに新築の装いでしょ?
はい、今回は1階をご紹介いたしました。
次回は、2階と外回りをご紹介したいと思います。