見出しの画像は、先週水曜日の日経新聞住宅特集の記事です。
コロナ禍、住まい選びに変化がみられる、というSUUMO編集長のインタビュー記事でした。
要約すると、在宅の時間が長引き、仕事場を確保することが難しい集合住宅から、一戸建てへ住み替えたいという意向を持つ人が増えた。
特に賃貸住宅は持ち家よりも住宅性能が劣る場合が多いため、4月以降騒音のクレームが2倍に増えた物件もあり、住み替え意向が高まった。
これまでの住まい選びは、通勤に便利な場所を選ぶ人が多かったが、部屋数や広さを求めて、郊外へ移動する人が増えそう、といった内容です。
確かに、共働きのご夫婦がともに在宅勤務になって、その子供までオンライン授業となると、一般的な70㎡のマンションでは場所を確保するのも難しいし、同じフロアではWEB会議での声も気になるところでしょう。
でも、広さを求めて郊外に行くのはちょっと気が引ける・・・という方も多いのではないかと思います。
ワークスペースを確保できればなんとかなる、というご希望であれば、立地にもこだわった狭小住宅でも十分実現可能です。
以前当社で建築した、『小さな居場所がいっぱいある家』をご紹介しましょう。
当社が家を建てるときには、狭くても落ち着ける居場所がたくさんあることをコンセプトに設計することが多いのですが、このお住まいは、その典型。
敷地、延床ともに50㎡ほどと、一般的なファミリータイプのマンションよりも狭いのですが、ワークスペースを3か所確保しています。
まずはキッチン横のワークスペース。
普通に勉強するなり、パソコンで作業をする程度なら十分の広さがあります。
こちらは、階段室の手前に造作した2つ目のデスク。デスク1ほどの広さはありませんが、ちょっとした作業には十分です。
しかし、リビングで仕事をするとなると、ほかの家族がTVを見たい時などは気を使いますし、この場所でTV会議は難しいですね。
そんな時には、1階に降りて居室間に造作した書斎スペースなら大丈夫。
フロアが変われば、話し声やテレビの音もかなり抑えられます。
郊外に行けば広さは確保できますが、デメリットも多いですよね。
そんな時は限られたスペースを、造作家具で有効に生かす、アイディア一杯の狭小住宅もお勧めです。
さて、前置きが長くなりました。
本題の『教会&保育園改修工事@江戸川区』の解体の模様をご紹介いたしましょう。
今回の工事は、3階部分の古くなった水回りを大幅に回収する工事がメインです。
まず、家庭用のキッチンが設置されていた場所を、シャワーブースと収納に変更します。
レンジフードのあたりにシャワーブースをつくり、手前に収納を用意します。
というわけで解体が始まりました。
正面の廊下は奥のトイレへの動線として確保します。
こちらはミニキッチン。
ビルトインガスコンロがありましたが、安全性の高いIHに交換します。
こちらは集会場を兼ねるので、上からロールスクリーンを吊るし、使っていないときには隠れるようにします。
工事が始まりました。
こちらはメインのキッチンへの改修。
もともと家庭用のキッチンがあったのですが、もっと本格的な業務用のキッチンが設置されます。
それに伴い、設置が義務付けられる手洗い場の排水と給水を新たに設置しました。(左手下部)
奥で作業している職人さんは、洗濯機置場の設置をしています。
右手の小部屋はお手洗い。
古くなった水回りを一新することで、気持ちの良い教会&保育所に生まれ変わることでしょう。
工事は続きます。