リフォームの業界紙に興味深い記事が載っていました。
記事には、寒い部屋をリフォームして室温を平均2.5℃上げたら、
血圧が2.8㎜Hg低下したというもの。
大きな見出しの『断熱改修が高血圧の予防に』とつながるようです。
10℃の室温の部屋にいると、高齢者は高血圧になりやすく、
70代で81%、80代だとなんと92%の方が高血圧になるそうです!
この割合を半分にするには、20℃以上に部屋の温度を上げる必要があるんですって。
イギリスでは、政府が健康を保つ室温というのを定めていてその温度は18℃、
というのですが、日本の9割の住宅ではその室温以下で暮らしているんだそうです。
『いくら暖房してもスースーする!』
と感じる方!
お声がけください。
断熱改修、得意としております。
工事の事例はこちらへ。
さて、本題に参りましょう。
『子供部屋を増築せよ!』です。
子供が中学生にもなると、個室が必要になりますよね。
今回のケースでは、1階、2階にそれぞれ1部屋づつ増やすことになりました。
まずは全体像からイメージ図でご紹介しましょう。
既存の間取り簡略図です。
1階にダイニングキッチンと引き戸で仕切られた部屋、2階には広い洋室1つです。
この現況に2部屋追加します。
このように増築するプランです。
立面簡略図でご紹介するとこんな感じ。
向かって左側が2階建ての建物。
右側が平屋建ての建物。
2つがくっついている感じです。
施工後はこのようになります。
平屋建ての一部に二階が載って、右側に平屋の一部屋が追加されるわけです。
それでは個別の工事の模様をご紹介しましょう。
既存の屋根、防水シート、断熱材、野地板の順番で撤去します。
骨組みの下に見えているのが1階の天井です。
横になっている脚立の向こうはバルコニー。
バルコニーの下の屋根はそのまま生かします。
傘になっている片側の傾斜部分だけ撤去して、2階洋室を増築する作戦です。
平屋部分の屋根の骨組みを撤去して、2階床の骨組みを造ります。
1階の床のようにしっかりと骨組みを造ります。
立ち上がりました。
向こう側の既存2階部分と結合します。
壁を造り、防水シートを設置しました。
左側が既存のバルコニーです。
その下部分の屋根は先ほどのご説明したとおり、このまま使用します。
増築下部分の屋根を撤去したわけですが、上部とつなげたところが、
最も大切です。
その位置に、下屋根(中央の板)を付けて雨仕舞を行っています。
2階増築部分の屋根が載りました。
さて、こちらはもう一方の1階増築部分。
アルミ箔のように見えるのが既存1階部分の断熱材です。
上で作業しているのは、当社の若手大工、豊島です。
上を見上げているのは、ベテラン大工の大洞です。
増築の現場では、既存の建物と増築部分をつなぐために、現場での調整がとても重要です。
あらかじめ当社の作業場で材を用意しますが、最終的には現場で合わせます。
上で豊島が現状を確認し合わせながら、下にいる大洞に材の微調整を依頼して進めます。
上の現場がどのようになっているかというと、
このようになっています。
屋根を載せるための骨組みを組んでいます。
どのように組むかというと、
こんな感じ。
既存の凹凸と新しい凹凸を現場でつなぐんです。
材の量もそれほど多くないので、プレカットではなく、
手作業で用意します。
増改築、リフォームが、へたな新築よりも難しいと言われるのは、こんな理由があるからです。
重い材木を抱えながら調整して組み上げるんです。
強度が重要なので、甘く組むわけにもいかず。
このあたりは、経験を積んだ職人のなせる業といったところでしょう。
今回の工事では2階既存の瓦屋根の葺き替え工事も行いました。
この模様は瓦を撤去しているところ。
瓦の撤去が終わると野地板を貼ります。
きれいに野地板が仕上がりました。
野地板の上に断熱材を施工しています。
断熱材の上にアスファルトルーフィングという防水シートを設置しています。
子供たちのための増築工事、さあ、あともう少し。
工事は続きます。