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Date:2017年2月24日 | Category:

2月も残り1週間をきり、春が近づいているのがわかります。

でも、やっぱりまだまだ寒いですね。

そんな時に、『寒くて仕方がないお部屋があるので何とかしてほしい!』

というご依頼をいただきました。

現場の状況をご覧いただきましょう。

 

吹き抜けのある洋室

吹き抜けのある洋室

 

はい、屋根の形状そのままの吹き抜けがある勾配天井です。

吹き抜けは開放感があってとっても良いですよね。

でも、冬場は暖房をするとどんどん暖気が上がってしまうんです。

上昇気流で。

 

写真 2017-01-22 9 11 58

吹き抜け正面から

 

それでもどんどん暖房すれば上昇気流とはいえ、次第に部屋全体が温まってくるもの・・・。

なんです、本当は。

しかし、この暖気が天井からどんどん外へ逃げていってしまうとしたら・・・。

 

熱は高いところから低いところへ行く性質があるので、
天井が外と変わらない温度だとすると、暖気はあっという間に
吸い取られていきます。

こちらの天井、グラスウールという断熱材で施工されていたのですが、
施工が雑で断熱の機能をはたしていませんでした。

グラスウールというのは、ガラス繊維でできた布団の綿のような素材です。

それ自体に問題があるわけではありませんが、きちんと施工しないと
求められる断熱性能を発揮しません。

例えば、十分なグラスウールが敷き詰められていないと、このような勾配天井の場合、
上から下にズレてくることがよくあります。

そうすると上の方はスカスカになりますよね。

となると、屋根、天井はあるものの、そのまま外気にさらされているのと
ほとんど変わらない状態になります。

そりゃ、真冬は寒いですよね。暖気は逃げ放題です。

一方夏は夏で大変。真夏の屋根は灼熱の太陽に熱せられ、70℃を超えることもザラ。

その熱がどんどん侵入してくるわけです。

そりゃ、エアコンかけても効かないわけです。

 

さて、どうしたものか。

天井を開けて断熱材の施工をやり直すか・・・。

その工程だと、天井を開き、古い断熱材を除去、きれいにして、断熱材施工、
そして天井でふたをする。

結構な工程になりますね。

それなら、このまま天井に断熱材を内側から施工したほうが、お安く確実に断熱材を施工できる、

という結論に達しました。

 

横材設置

横材設置

 

天井のクロスが破けているのは、状態を確認するため。

基本、そのまま断熱材を施工するための横材を設置します。

 

断熱材設置

断熱材設置

 

天井のようなボードがかかっていますが、足場であり、暮らしながらの施工ですので
ごみが散乱しないためのものです。

 

横材を足掛かりに断熱材、スタイロフォームを施工しています。

隙間なくがっちり組み込まれているでしょ?

これなら、上からずり落ちるなんて心配もありません。

断熱性能自体も高いんです。

スタイロフォームのメーカーであるダウ化工(株)のWEBサイトによると
グラスウールに比べ1.6倍も低い熱伝導率だそうです。

持っていても全然熱くない鍋つかみと、ずっと火にかけていると
持てなくなっちゃう鍋つかみくらいの違いがありそうです。

もうすぐ春が来て暖かくなりますが、すぐ夏が来ます。

そう思うと夏の暑さ、冬の寒さが気になるのであれば、
断熱工事はいつやってもいいと思います。

 

 

 

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