緊急事態宣言発令中ではございますが、工事の現場は動いております。
一時、住宅設備関連商品の操業がストップし、お手洗いやキッチン、浴室などの水回り製品が受注停止になっていましたが、ようやく再開いたしました。
入荷まで時間はかかりますが、目途が立ちつつあります。
感染拡大防止策を徹底して、目の前の仕事に邁進してまいります。
さて、今日ご紹介するのは、1階工場、2階住居の外装と屋上の改修と塗装です。
屋上の床面を見ると、相当の年数を経てきたことが感じられます。
外装工事は、まず修繕が必要なところをチェックして、直すべきか否かを判断し、必要な修繕を終了してから、美観と耐久性の向上(主に防水)を目的に、塗装を行います。
まずは、傷んでいる個所を発見します。
フェンスの控え柱を支えている横架材がかなり傷んでいます。
黒くて太い鉄の棒=角パイプというのですが、中が空洞になっていて、サビなどで亀裂が入ると雨水が浸入し、どんどんさびてしまいます。
水平方向に渡してある横架材は水がたまるので特にさびるのです。
寄ってみると、サビで穴が開いている上からテープのようなもので補修した後があります。
この下側はさらにボロボロで、パイ生地のようにポロポロとさびが落ちるような状態です。
テープをはがして、錆を落とし、新しい補修材でカバーします。
控え柱側にも、同じようにカバーする補修材を巻き、ビスで留めます。
このままでは、また雨が浸みてしまいますので、
スキマとビスの上からコーキングをして埋め、雨水が入らないようにします。
このように、一つ一つチェックして錆を落とし、必要な個所には修繕を行いながら、塗装できるところまで下処理を行います。
こちらは1階の工場の窓。
工場ですから、ちょっとしたことでガラスに穴が開くこともあるでしょう。
そのたびにガラスを交換していたら大変ですから、今回はコーキングで埋めることになりました。
今回の建物はALCコンクリートといわれる外壁材が使われています。
軽くて強い、優れた外壁材と言われていますが、メンテナンス上はデメリットもあります。
ALCパネルは1枚1枚がわかれれているので、それを1つ1つコーキングでつないでいます。
コーキングは劣化しますので、メンテナンス時にはすべてやりかえる必要があります。
へこんでいるところが古いコーキングの跡です。
その隣の傷は、コーキングできるように下地処理を行います。
虫歯の治療のように、コーキングしやすいように少々内部を削ります。
このような感じで先にコーキングを行います。
というのも、このウレタンコーキングは紫外線にさらされると劣化が早まります。
なのでコーキングの上から塗装をして、紫外線から守る必要があるのです。
ヒビにもコーキングを行います。
この物干し竿掛け、ちょっと不安定ですね、上部が浮いています。
支えるボルトは、しっかりグリップされるように、ボルトを打ち込むと内部で引っかかるアンカー式になっています。
洗濯物の重みを長年受けてきたことにより、ボルトが緩んできてしまったようです。
これを機に、いったん取り外して新たな場所に設置をし直します。
古い穴は、やはりコーキングで埋めて、痕跡を消して塗装します。
手間はかかりますが、一つ一つ丁寧に工事を行うことで建物寿命を延ばすことができます。
工事は続きます。