3/21に東京で開花宣言が出されました。
全国で1番早い開花宣言だそうです。なんか不思議ですね。
31日が満開の予想ですので、来週末がお花見にはベストとなりそうです。
さて、お花見の4月が終わるとさわやかな5月。
それが終わると・・・憂鬱な6月、梅雨が始まります。
梅雨を前に雨漏り発生!
何とかして!
という、雨漏り対策のご依頼をいただきました。
早速ご紹介してまいりましょう。
このお宅の屋根は平らな屋根=陸屋根という形状です。
陸屋根は勾配のある屋根よりも、雨漏りが起きやすい、
これは想像しやすいですよね。
案の定、雨漏りが起きてしまいました。
〇で囲った部分が防水シートを通り越して、水疱のようになっているところです。
黒い線は何かというと、ご覧のようなゴムが設置してありました。
念のため申し上げておきますと、この建物は当社が施工した建物ではございません。
そのため、一部をあけて確認しないと状況が分かりません。
今回の施工は、新築時に、構造の上にコンパネといわれる板を載せ、
防水シートで防水し、その上に防水層を守るためのモルタルを施工していました。
あまり広い範囲をモルタルで施工すると、劣化が早いのでゴムを設置して、
1つのユニットを区切って壊れにくくしたようです。
しかし残念ながら、かなりの箇所に雨漏りが起きてしまいました。
雨が入りこむところを特定するのは実はかなり困難なのです。
ご覧の階段室と床面の境界とか、壁面のひび割れとか、床面そのものとか。
陸屋根は、雨の後水が残りやすいでしょう?こう配屋根に比べて。
もちろん雨水がたまらないように、排水装置はありますが。
しかも、階段室とのきわ、屋根の立ち上がりとのきわなど、隅にあたる部分が多いのも
こう配屋根に比べて雨漏りが多い原因になります。
こんな大きなヒビがあれば、やすやすと雨水は侵入してしまいますよね。
雨水が侵入しそうな傷みは一つ一つ丁寧に処理していきます。
ひび割れにコーキング材がしっかり入り込むように、ヒビの表面側を
気持ち開きます。Vカットといいます。
写真はプライマーを行っているところです。
接着性をよくするための大切な下地処理です。
きれいにコーキングが行われました。
ちなみに銀色の箱のようなものは、陸屋根で受けた雨水を雨樋とつなぐ役目を
はたしています。
こちらは、屋上の立ち上がりをカバーする笠木と呼ばれる部分です。
こちらの切れ目、重なり部分も雨漏りが起こりやすい部分なのです。
しっかり防水処理を行いました。
さて、本丸。陸屋根の屋上部分です。
まずはゴムを取り外した跡に、防水性の高いウレタンを混ぜたコーキング
を施工します。
そのあと、雨漏りを修復した箇所を覆うようにシーラーでふたをしています。
そして屋上に接着剤を塗り、ブルーのシートを設置します。
これは見た目にもわかるように、繊維のような材質で水を含む素材です。
これは脱気筒という装置。
このシートが水を含むと、この脱気筒が煙突のような役割を果たし、時間をかけて
湿気を外に吐き出す仕組みです。
ブルーシートの設置が完了しました。この上に、防水性の高いウレタンで塗装を行います。
施工完了しました。
ウレタン塗装により、外側は防水で守られています。
しかし、内側に含まれる水分は完全に吐き出すことは難しい。
その水分をこのブルーシートに含ませて、脱気筒で抜くわけです。
雨漏りを完全に除去しようとすると、物凄く高額な工事になる可能性があります。
極端な話、屋根、壁をやり替える、それって建て替えに近い話です。
コストを見ながら、最も効果が高いと思える施工方法を選んでいく、
というのが最も現実的で、求められていることだと思います。
雨漏りは、放っておくと虫歯と同じでどんどん悪くなり、
最後には抜かないといけない(建て替えないといけない)
状態になります。
気になっている方はお声がけください。
最適と思われる解決策を一所懸命に考えます。