2週ほど前にご紹介した自治会館の耐震改修工事。
前回は、重い瓦屋根を軽くして、構造にかかる負担を減らす工事をご紹介しました。
こんなに重そうな屋根を、
こんなに軽そうな屋根に替える工事をご紹介しました。
耐震改修ですから、当然構造も耐震化を図ります。
今日はその模様をご紹介しましょう。
こちら、わかりますでしょうか?
柱と梁に金具を取り付けて強化しています。
こちらは床と柱。
既存の構造を活かしながら耐震化を図る時には、まずこのように金具で固定します。
でもこれだけでは十分でないので、この構造を壁で支えます。
作業は、クロスを貼る前の工程で、パテを塗って壁の溝をなくし、フラットにしているところです。
耐震かべと書いてある白いボード。こちらが壁大将。DAIKENという会社の耐震改修パネルです。
いわゆる木造軸組工法という建て方は、柱と梁という軸で家を支える工法です。
この公民館がまさにこの建て方でした。
それに対して、2×4工法などのように壁で支える工法を木造枠組壁工法といいます。
これは文字通り、壁で家を支える方法です。
最近は二つを組み合わせて、柱と梁で構造を作りながら、壁でも支えるハイブリッド工法なんていう
工法もあります。
今回の耐震工法は、それと同じように柱と梁を強化して、さらに新たに壁を設けて支える工事としました。
縦に打ち付けているネジは柱に対してですが、横には打ち付ける支えがありません。
壁大将を取り付けるための横桟(よこざん)という建材を柱と柱の間に設置して、固定しています。
正面左には壁大将がありますが、右側はただの石膏ボードで壁を作っています。
耐震性を上げるために必要な壁のみ、壁大将を取り付けるからですね。
手前左に真新しい柱が見えるでしょう?
この柱は、古くからある柱に、15ミリ程度の板を貼り付けてお化粧を施したものです。
ここは和室だったところですが、欄間があって三方からの横木を支えていたため、
上部に穴がボコボコ空いていたのです。
今回和室を取り壊すにあたり、穴があいたままではいかにもカッコ悪いので、
上から木を貼ってお化粧することにしました。
今回の工事では、お施主様=自治会館さんから、
『年に一回の催事がたくさんあって、その時だけに使うものがあふれて困っているから収納を作って欲しい』
というオーダーを受けました。
そこでこのような小屋裏収納をつくりました。
上に上がるとこんな感じ。
ぶっとい丸太梁がドーンとありますが、広さはたっぷりありますので、かなりの収容力です。
これだけあれば、自治会の荷物も充分収まるでしょう。
さあ、屋根も含めて完成近し。
工事は進みます。