ちょうど1年ほど前に、当社の家づくり相談会にいらしていただいたご夫婦の家づくりが始まりました。
土地探しに約4か月ほど、プランを練るのに約半年、そして着工までの準備を合わせると、これくらいの期間が必要です。
3階建てを建てることができる地域ですが、斜線規制が厳しいため、3階にしたとしても、3階部分は十分な広さが確保できません。
それならば、ロフトとして活用する方がメリットが大きいだろう、ということで2階建て+ロフトとすることにしました。
お施主様は、デスクと椅子にこだわらず、座卓で作業されるのを厭わないので、ロフトに3帖分の畳スペースをつくり、書斎スペースとして活用されます。
このように、2階リビングから、キッチンわきのスケルトン階段を上がってロフトに上がります。
過去の事例にちょっと雰囲気の伝わる写真が見つかりました。
実際にはスケルトン階段がもう少し左に位置して、キッチンの直上には来ませんが、雰囲気は伝わるかと思います。
スケルトン階段は階段下スペースが閉ざされないので、開放的に見えます。
このヌク感じが狭小住宅には効果的です。
2階リビングにはこのようなゴロリと横になれる小上がりの和室を用意します。
手前側の小上がり下は引き出す収納を設置し、
奥の畳の下は、このような畳を上げて収納するタイプにします。
全部をこのように畳を上げるタイプにすると、頻繁に出し入れするものは仕舞いにくいですし、全部を引き出しにするには、出す時に長すぎて、使い勝手が悪い。
というわけで、手前と奥で使い分けるプランです。
ご主人様のこだわりは、1階のリスニングルーム。
壁面には遮音シート、ドアは生活遮音ドア、そして天井は大建工業のクリアトーン。
キレイな音を楽しむには、反響音を抑えるのが大切。
このクリアトーンは、音がきれいに聞こえるように反響音を抑えてくれる優れものです。
さあ、それでは工事が始まった現場の模様をご紹介しましょう。
道路面以外、3面住宅に囲まれていますので、光を採りこみやすい2階にリビングを持ってくるのが正解でした。
リスニングルームのご要望もあったので、ちょうどいい塩梅でした。
江戸川区は地盤が弱い地域が多いので、多くの場合地盤改良工事が必要となります。
奥のブルーのホースが見える建柱車で、柱状改良工事という地盤改良工事を行います。
このようにグルグルとドリルで地中深く掘ります。
このドリルの先からセメントミルクという液体が出る仕組みになっていて、規定の深度まで掘り進んだ後、セメントミルクをはき出しながら土と混ぜ合わせ、引き上げます。
セメントと土が混ざって固まると、地中に柱ができ、その柱で家を支えるという仕組みです。
22本の地中柱で家を支えます。
地盤改良が終わり、砕石を敷いて転圧し、地盤を安定させます。
写真は、その状態から、湿気が上がらないように防湿シートで覆ったところです。
写真は省略しますが、この後、捨てコンを打設し、配筋の位置などを書き記す、墨出しを行います。
その墨出しに書かれた目印を基準に配筋を行いました。
家を支える基礎コンクリートを打設中です。
この後、基礎の立ち上がりのコンクリート打設を終えると、いよいよ木造部分の工事が始まります。