ひと月ほど前に基礎工事の様子をご紹介した「47㎡の土地に建てる二世帯住宅@葛飾区」。
工事が進んでおります。
屋根の傾斜の骨組みが見えます。
屋根の一番高いところに設置する棟木(むなぎ)をあげるところまで、一気に進みます。
早い段階で屋根工事を行い、雨から構造材を守ります。
骨組みに構造用合板や、金具、ボルトなどを使って躯体の工事を行います。
2階建ての木造住宅は、そのほとんどが4号建築物という分類に属します。
4号建築物は『4号特例』と言われる、建築確認申請時の審査の簡略化が認められています。
具体的には、構造計算が義務化されていません。
構造計算とは、家にかかる重さを想定して、地震や台風が来ても安心な建物を建てるために必要な数値を求める計算です。
通常はその数値をクリアするように設計を行うのですが、4号建築物はその数値に基づかなくても、法律に基づいた仕様以上であれば建てられるということになります。
しかし、この特例で建てた家は、大きな地震が来るたびに被害を受けることが多いのです。
これから家を建てられる方は、ぜひご自分の家が構造計算された家かどうかを確認されることをお勧めします。
ちなみに当社では、全棟構造計算を行い、安全性が担保された数値に基づいて、躯体の工事を行っています。
先ほどの写真の構造用合板や耐震金具は、すべて構造計算によって導き出された数値により、設計されたものです。
躯体工事の段階で、造作工事のための下地を取付ける工事も行います。
正面の穴からホースのようなものが出ている板、これが下地です。
青いホースはお水、ピンクが給湯からのお湯です。
ピンクがないということは、ここは洗濯機置き場ですね。
その上に棚を取付けるための下地をこの段階で取り付けています。
こちらは屋根裏です。
一番高いところにある、横に渡してある恐竜の背骨のような木が、冒頭ご紹介した棟木です。
棟木の横に、あばら骨のように見える木を垂木(たるき)といいます。
その間に何やら建築資材が入っているのが見えると思いますが、これは化学メーカーフクビの『遮熱パネルーフ Uタイプ』。
要は、太陽光線による温度上昇を和らげる建材です。
上に遮熱用のフィルムが貼ってあり、まずはこの面で熱を遮断します。
さらにこのパネルで屋根の野地板といわれる本体との間に空気層を設けます。
熱せられた空気はこの空気層を通って、屋根の棟木近くにある換気口から吐き出されます。
これにより、侵入熱量を4割カットするという優れもの。
小屋裏を活用する狭小住宅には欠かせない建材です。
工事中の小屋裏ですが整然としていますでしょ?
柱にこれから使う材料を括り付けて作業スペースを確保しています。
通常は横に置きますが、狭小住宅で横に置くと、すぐいっぱいになり、うまく作業が進みません。
こちらはパラボラアンテナ。
取付け用ではなく、確認用です。
受信できる場所に問題なく取り付けることができるかチェックを行いました。
残念ながら、受信状況が良好な場所に設置すると越境してしまうため、ケーブルテレビを活用することになりました。
壁面に取り付けた防水シートとそれを抑える通気胴縁です。
細い材木に細かい溝のような穴がたくさん開いていますよね?
この通気層を設けることで、湿気が滞留して壁内部で結露するのを防ぎます。
ようやく断熱材の施工が終わりました。
現場で吹き付ける発砲ウレタンの断熱材です。
その場で発砲するため、コンセントや配管など、複雑な形状の凹凸にもしっかり入り込むので施工精度が上がります。
断熱材の施工が終わり、石膏ボードを設置すると、バスタブが入りました。
この浴槽が入らないと室内の壁=仕切りを取付けできません。
感染拡大防止に努めながら、1工程1工程、しっかり進めてまいります。