いよいよ冬到来。寒いのがイヤな季節ですが、美味しい食材をいただける
季節でもありますので、許してあげましょう。
本日ご紹介するのは、『L字』の家です。
土地だけじゃないんです。その土地にきっかりあわせて建物もL字にしています。
まずは外観からご覧下さい。
という声が聞こえてきそうですね。
実は道路面からは見えないのが残念。
この土地は、土地に対して建築できる面積の割合(=建ぺい率)が60%なのですが、
このまま建ててしまうとオーバーしてしまうのです。
そこでこのようにしました。
『でも、一部でも抜けていたら雨にも濡れるし、ガレージの意味がないのでは?』
そうですね、確かに雨には濡れてしまいます。
でも雨が吹き込んでも、屋根がある意味があるのです。
もう一度外観写真をご覧頂きましょう。
キャンプが好きなご主人、週末になるとこの納戸からキャンプ道具をダイレクトに積み込み、
明け方、『行ってきます!』となるわけです。
となれば、夜でも明かりが灯りますし、雨が降っても気にせず準備できます。
さあ、それでは中へ入ってまいりましょう。
この引き戸は、無垢の木枠にポリカーボネートという、透明で軽いプラスチックのような板が
はめ込まれています。ガラスは危ないし重いので、軽くて光を通すポリカーボネートが適しているのです。
余裕をとっている理由は2つ。
1つは、手前側にパイプを通し、その15cm分で傘をしまえるようにしています。狭小住宅に傘置き場を
独自にもうけるスペースが確保できるのは希です。
もう1つは、奥行を取ることで、下のスペースに普段履くサンダルとか運動靴とかを入れるのですが、
あまり浅いとバッチリ見えちゃって美しくないんです。45cmあれば、全てを隠すことはできませんが、
グッとおさえ込むことが出来るわけです。
これまで当社のの引き戸は、引っ掛かりを防ぎ、開閉を軽く楽にするため、吊る引き戸を
使うケースが多いとご紹介してきました。
しかし、右手の引き戸は上下にレールが見えていますよね。通常のふすま型引き戸です。
今回このタイプを利用したのは、将来主寝室と子供部屋を仕切る時に、この方が都合が良いからです。
吊り戸で部屋を仕切っても、下部がすこしでも開いていたら気になるでしょ?
ちなみにこの開口部に下がり壁があるのは、梁があったため抜けなかったからです。
今回、はじめて当ブログをご覧頂いた方のために、通常当社で施工する際になるべく下がり壁を
作らない開口部の模様はこちら。
足元奥に造り付け収納が並んでいる様子は3つ前のお写真をご覧下さい。
このお部屋も将来は2つに区切れるようになっています。
この勉強机も、真ん中から仲良く2つに分け合います。
1階は、玄関とこの2部屋とトイレ、階段で以上です。
このお宅で一番直線が見渡せるところです。距離にして約8m。
バルコニーの先も抜けているので開放感があるでしょう?
3歩ほど前に進み、左側にアングルを変えて撮りました。
蹴り込み板のない階段を上がると、広~いロフトがあるんです。
この階段の下は1階から上がる階段があるのですが、圧迫感をなくすため壁や扉を作っていません。
ここに壁や扉があることを想像してみると・・・・すごく狭く感じてしまうのを想像していただけたでしょうか?
なので、壁を取っているのですが、そうすると問題が発生します。
夏のエアコンです。
冬場は暖かい空気は上昇するのでロフトごと温めてしまえば問題ないのですが、
夏のエアコンから出る冷気は下へ下がろうとするので、どんどん階段から逃げてしまいます。
そこで取り付けたのが、赤い矢印で示した腰壁の高さまでの扉。
これがあれば、冷気は階段の下に降りることなく部屋の中に留まってくれるんですね。
もちろん、小さいお子さんの落下防止の意味もあります。
バルコニー側からキッチンを眺めています。
このお宅のもう一つの特徴である、造作キッチンからダイニング、リビングへと連続して繋がっている
カウンター。統一感があって、インテリアを印象的にしています。
さてこのお宅、延床81平米ですが、まだサニタリースペース(浴室・洗面室・トイレ)をご紹介していません。
快適に暮らすためには、リビングと並んで、このスペースの充実が欠かせませんよね。
後半は、来週ご紹介させていただきます。
お楽しみに。