成人されたお子様とご夫婦の3人で暮らす家づくりです。
ご主人様のご実家を建て替えます。
ほぼ真四角な、51㎡の敷地です。
なので、1辺3間の正方形がすっぽりと収まります。
延べ床面積約60㎡に、8帖大の小屋裏収納を設ける予定です。
まずは建築の準備から。
古家の解体が完了しました。
建物を建ててしまうと、お隣様との境界を仕切るブロック塀の工事がとてもやりにくくなりますので、先に行います。
奥に見える2段のブロックがそれです。
建築後、この上にフェンスを設置する予定です。
家が建つ前にフェンスを設置してしまうと、今度は建築の邪魔になってしまうので、ブロック塀までで止めて置き、完成後フェンスを取り付けます。
解体後の写真になかったピンクのセロハンが複数埋め込まれているのをご確認いただけると思います。
地盤を強化するために、このセロハンのポイント下に家を支える柱を造ります。
その支柱をつくるための建材がこちら。
セメント系の固化材です。
今回の工事ではご覧の通り、5.5トン使います。
この粉を水と混ぜてセメントミルクという液体をつくり、地中に注入しながら土と攪拌混合させて、固い地盤までの柱を造ります。
電信柱を土中に埋め込もうとすると現実的ではありませんが、この工事で結果的に同じような効果が得られるというわけです。
土にまみれたドリルの下に、赤いセロハンが見えますね。
ここを狙って、ぐりぐり進んでいきます。
進みながら、先端からセメントミルクを出していきます。
ロッド長とは全体の長さ=8.3m、掘削長とは掘り進める深さ=3.0m、残尺とは、地上に残る長さ8.3-3=5.3mということです。
なぜ残尺なんて必要なのか?掘削長だけわかればいいのでは?と思いそうですが、
これが3mまで到達したことを証明する写真です。
この写真で地上に5.3m残っているので、3.0mの深さまで到達したことがわかります。
建築工事は、一つ一つ間違いがないように行われていることを証明するために、しっかりと証拠写真を残すのが常です。
これがあれば、みんなが安心できます。
注入したセメントミルクを土と混合攪拌しています。
改良径確認 Φ600とは、この柱状の直径が60㎝ということ。
Φはファイと読み、直径を現わします。
この柱状改良は、地下30㎝までの高さに設置されるのが正しい位置になります。
あまり高すぎる時その邪魔になるので、高さも確認しておきます。
ということで地盤改良工事が完了しました。
家を建てる時に多くの方が気にされる「地震に強い家」というポイントがありますが、建物自体の強度の前に固い安定した地盤の上に建っているかどうか、というのがとても大事なのです。
いくら頑丈な家を建てても、地盤が緩く傾いてしまったらどうにもなりませんので。
建築前の準備完了しました。
いよいよこれよりスタートします。