先日お引渡しが終わった、『タタミリビングのある狭小住宅@亀戸』。
工事は終了しておりますが、最後のお仕事、道路後退の準備を行ってまいりました。
今回はその模様をご紹介いたしましょう。
こちらが道路後退する部分です。
今モルタルで境界杭を取り付けているのは、道路後退前の境界です。
道路後退後の新しい境界もこの写真に写っています。
さてどこでしょう?わかるかな?
正解はこちら。
まわりがなにやらこんもりと盛られているのが分かりますよね。
もともとの境界から、ざっと76㎝分後退します。
ここで、道路後退とはどんなルールだったか、おさらいしておきましょう。
この道路は2.48mの幅しかありません。
全幅の大きい車は、電柱などの障害物の影響もあって通れません。
全部が4m以上、これが理想です。
でもそうでない道路がたくさんあります。
そのため建替えを行うためには、「建替えた後に道路が4mになるよう
みんなで協力し合いましょうね」というルールに従うことになります。
だからと言って、足らない1.52mを建て替える人が全部負担するのは不公平ですよね。
ですので、中心から2mの幅を確保できる分後退してください、というルール。
今回は2m-1.24m=0.76m分道路後退した、ということになります。
このようなルールにしておけば、いつの日か全部の道路が4mを超える日が来る・・・
のかどうかはわかりませんが、少しづつ広くなっていくに違いありませんね。
「しかし不思議なのは、どうして道路後退するのに、元の境界線の位置にわざわざ境界杭を
打っているの?」ということ。
それは、もとあった境界杭があまりに見えにくかったので、役所の人にわかりやすいように
明示する必要があったから。
元の杭はというと、
え?どれどれ?この爪で後付けたようなやつ?
そうなんです、その通り。これだとわかりにくいですよね。
道路後退する部分は、建築が終わった後道路になることが決まっているので、
道路後退工事が始まるまで、土がむき出しになります。
ということは、冬の乾燥する季節は、乾いた土が表面に出てしまいます。
強風が吹いたりしたら、土やら砂やらが舞って大変。そこで養生する必要があるんですね。
その一部をくりぬいて、正確な道路との境界線を確認するために水糸を引いています。
これで道路後退の準備が整いました。
ここから先はお役所のみなさまにバトンタッチ。
一部広くなった前面道路がお目見えするのももうすぐです。