本日、大寒です。
これより、約2週間、2月4日の立春まで、1年で最も寒い季節となります。
しかし、裏を返せば、冬の折り返し。
これ以降は暖かくなるばかりです。
あともう少し。
現場は大変ですが、張り切ってまいりましょう!
さて、本日はただいま建築中の現場、『タタミリビングのある狭小住宅@亀戸』
の工事の進捗をご紹介してまいりましょう。
前回は上棟式の様子をご紹介しました。
工事が進んでいます。
まずはこちらから。
なんじゃこりゃ?
と思われそうな部材、通気胴縁といいます。
その昔、冬になると外壁材と断熱材の間にあたる内側の壁に温度差ができ、結露が多発しました。
その結露がグラスウールという断熱材を濡らしてしまい、通気性が悪いのでいつまでも乾かなかったのです。
その湿気がカビを生み、木材を腐らせ、多くの家がだめになってしまった、そんなことがありました。
それ以降、外壁と防水シートの間にこのような通気胴縁を設置して、空気の通り道を確保して
その上に外壁材を取り付ける通気工法が主流になりました。
取り付けた状態はこんな感じ。
サイディングボードなどの場合、この木材を縦に間隔をあけて設置するのが一般的です。
しかし、今回リクエストされた外壁=ガルバリウム鋼板は縦に設置していくので
通気胴縁は横にかけています。
ガルバリウム鋼板は、亜鉛とアルミニウムでつくられた鋼板で、従来の鋼板より耐久性が格段にアップし
デザインもすっきりしていることから、人気の高い部材です。
当社の建物でも黒のガルバリウム鋼板を採用することが多いです。
ガルバリウム鋼板を張る前に戻ります。
壁の周りに設置している黒い枠、わかりますか?
こちらは水切りといいます。
雨の日に外壁の内部に雨水が入り込むことがあります。
でも防水シートがあるから大丈夫。
水滴は防水シートを伝って、下に落ちていきます。
しかし、水は防水シートが終わると下に落ちるものもあれば、裏側に巻き込まれ、
建物内部に侵入してしまうものもあるのです。
水が建物に入ると厄介なのは、先ほどお話しした通り。
そこで、防水シートから滴り来る水が内部にはいらないようにするための部材が水切りなのです。
簡単に図解してみました。
赤い線が水切り、写真の黒い枠部分です。
このように、長年の経験から、家を傷めないように、さまざまなところに配慮が行き届くようになりました。
こちらは、断熱材を施工したところ。
現場吹き付けの硬質ウレタンフォームです。
その名の通り現場で吹き付けて発泡させるので、コンセントや窓枠など、凹凸があるところでも
泡のように断熱材が入り込んで隙間を埋めてくれます。
こちらは浴室の断熱気密工事です。
ここでは旭化成建材のネオマフォームという断熱材を使います。
組み合わせた後、気密性を高めるため、テープで隙間を止めます。
突然ですが、ネダノン。
怪獣みたいな名前のネダノン。
ご想像の通り、根太(ネダ)いらず、という意味でネダノンです。
根太とは、床を支える横木です。
ネダノンを使えば、根太いらずで床を施工できるので、工期短縮にも役立ちます。
左側の四角の一番上に、F☆☆☆☆ とあります。
エフ・フォースターと読みます。
エフは、Formaldehyde=ホルムアルデヒドの略。
☆は、2つから4つまであります。
要は、ホルムアルデヒドを拡散する量によって分類し、量が多いものは使用できる面積を
制限しましょう、という決まりです。
フォースターは発散が少ない等級で使用面積の制限を受けません。
床を支える部材として使用しています。
さあ、まだまだこれから。
工事はすすみます。