『今年の冬は信じられないような暖かさ!』と思っていたら、ついに来ましたね、
本格的な寒さが。
来週はさらに寒く、風も強く、大荒れになる予報。1月21日は、二十四節気で
言うところの大寒。いよいよ1年で最も寒くなる季節です。
やはり、裏切りませんね。
外のお仕事の方には一番厳しい季節ですが、冬物の衣類を一所懸命作っている方の
ことを考えると、やはり寒い季節は、それなりに寒くないといけません。
風邪などひかないよう気を引き締めてまいりましょう。
さて、本日ご紹介するのは『狭小3階建て二世帯住宅@江戸川区中央』。
『あんまり広くないんだけど、二世帯で住めるかな?』
数年前から、二世帯住宅は大変人気が高くなりました。
便利な土地は価格が高いので、費用的にもメリットが大きいですし、一緒に住めばご家族みんな安心です。
そうですね、お隣さんとの空間がとれているので広く見えます。
でも実はコンパクトなお宅なのです。
1階にご両親とお嬢様、2-3階にご長男夫婦とお子様、計6人で暮らします。
黒い外観に無垢板のフェンスのツートンです。
黒い外観だけだと、なにか物足りなさを感じてしまいます。
シンプルでシックな色合いに、自然の木の色味がアクセントとなって
調和が取れていると思います。
無垢の木がアルミフェンスでも違うでしょ?
このバランスが気に入っています。
以前ご商売をされていて、もう引退されたのですが、ご贔屓のお客様から期待され、
今でも一部継続されています。その商品を置く場所です。
狭小なのにもったいないと思った方もいらっしゃったかもしれませんが、内で使うか、外で使うか
優先順位の問題で、今回はこの階段下スペースを外に使ったということです。
奥に扉があります。
中から取ることはありませんので、つなげていません。
気密性・断熱性を考えても、このように遮断したほうが有利です。
『こんなのあたりまえやん!』と思われそうですが、コミニュケーション不足だと、
結構やってしまうものなのです。
『うわ、開かない!』とか、『ぶ、ぶつかる!』とか。
当社は、このような造作も社内で設計施工しますので、そんなことはありません。
それではなかに入りましょう。
ちょっと見にくいですが、左の壁に手すりがありますでしょう?
無垢の木を使ってデザインしました。
ご両親様ともまだまだお若いので今は必要ありませんが、いつか付けるなら新築時にかっこいい手すりを、
ということで造っています。
病院などにある、とってつけたようなプラスチックの手摺りがここにあるとすると・・・
残念ながら、テンション下がってしまいますよね。
この手すりなら、経年変化も楽しめる、いくつになってもあって嬉しい手摺りと感じていただけます。
扉は向かって左側にあります。
あまり広くないお宅の場合、距離も思いのほか近く感じたりするものです。
その距離感に隔たりを加えながら狭さを感じさせない工夫がこちら。
透明なので視線が抜け、狭く感じさせないで、仕切っています。
見えちゃっているんですけど、音も和らぎますし、扉があることで心理的に
隔たりを作ることもできます。もちろん、冷暖房効率も高めます。
得られるようにしています。下がり壁を作らない、二枚分の引き戸を開放できるとか。
もちろん、今流行りのリノベーションでやるように、仕切りを作らず大きな1ルームのようにしてしまえば
もっと開放感が得られますが、そうはいきませんよね。
プライベートな空間にも、開放することもできるプランです。
階段下スペースはアウトサイドに譲りましたので、室内に個別の収納スペースをつくる
必要がありました。なるべくコンパクトにまとめ、新たな収納家具を買わなくても良いように、最低限必要なものをしまえる収納を造作しています。
押し入れの下部は結構使いにくかったりしますよね。
少しあげて使いやすくし、さらにその下に窓をつくって風が通るようにしています。物の出し入れ頻度が多い押し入れは、この形態が使いやすいと思います。
さて、この造作家具はなんでしょう?
はい、正解はお仏壇でした。
お仏壇も後付けで設置すると場所を取るし、収まりが悪くなったりします。
事前にスペースを決めておくとしっかりきれいに収まって気持ちいいですね。
こちら、造作家具で仕切りと収納だなを作った洗面脱衣室です。
床は水回りで使えるコルクです。
素敵なお風呂でしょ?
今回は、お風呂もキッチンも洗面化粧台も、全てタカラスタンダードの高品位ホーロー製品を
使いました。
ホーローとは、ガラスと鉄を850℃の高熱で熱することでできる、それぞれの特性をあわせ持った
素材です。
特徴は、熱に強く、油汚れも含め、汚れがつきにくく、傷もほとんど付きません。
優れた素材です。
個人的にはキッチン以外で見ることが少ないと思うのですが、その理由は定価が比較的手頃で、
値引き率が少ない事が挙げられるのではないか?と思っています。
要は、出し値と実際の取引価格に開きが少ないということです。
やっぱり『半額!』とか言われてしまうと、コロッといっちゃいますよね?割安な感じがして。
でも、定価は売主であるメーカーが決めるもの。商品価値を見極めて、賢く選びましょうね。
さて、ここから2階に上がると、ご長男ご家族が暮らす子世帯のお家です。
階段コーナーの壁には無垢の木でカバーをしています。
ぶつかると傷がつきやすいところなので、保護してあげます。
左右で高さの位置も変えてあげます。
どこが一番傷みやすいか、なんていう経験が家づくりには大事ですよね。
ずっと住むわけですから。
さて、長くなりました。
2階のご紹介は、また来週させていただきます。