ちょうど1か月前に、「新しい家づくりの始まり」というタイトルで初めてご紹介した現場の続報です。
前回は地盤補強工事と基礎工事の途中までをご紹介していました。
工事が進んでいます。
基礎の立ち上がりの上に、土台と大引を載せ、格子状の空間に断熱材を設置しています。
断熱材は板状のものをジャストサイズにカットしてはめ込んでいるだけなので、そのままだと気密性が下がります。
そのほんの少しの隙間を埋めるために黒い気密テープを貼っています。
暖かい空気は下から上へ流れるので、ほんの少しの隙間でも冷気が侵入します。
真冬のすきま風をシャットアウトする、大切な工程です。
床の下地を断熱材の上に設置していきます。
以前は、根太(ねだ)で床の下地を受ける根太工法が主流でしたが、最近は厚みのある床下地を、根太を用いずに施工する根太レス工法が主流となっています。
というのも、厚みのある床下地を使用することで、剛性=外部からの力に耐える力、が強まるため、火打ち梁などの構造材を省くことが可能となり、施工性も上がる=シンプルになるからです。
こちらは玄関ですが、構造計算で示されたポイントにホールダウン金物などの耐震金具を設置します。
耐震金具は無数にありますが、このようにいちいちカメラに収め、設置したことを記録していきます。
完成してしまうと見れませんので。
こちらは防蟻処理が行われたことを証明するメモです。
赤文字で「~白く浮いているのはホウ酸が十分に施工されたことを表しています」とありますが、ホウ酸とは、ゴキブリ駆除にも使われるホウ酸団子のホウ酸です。
ホウ酸は、人間が少量を口に入れたとしても、問題なく腎臓の作用で体内に排出されますが、腎臓のないゴキブリやしろありは排出することができず、摂取すると死滅します。
人間にとって都合の良い化学物質です。
こちら、階段を上がったところから見るリビングの風景。
左手奥がバルコニー、右手がカウンターのある書斎コーナーで、中央の蛍光灯のあたりにエアコンを設置し、その下にTVボードを置きます。
中央が壁になるので、「暗くならないかな?」と少々心配がありましたが、足場のビニールシートをかけていてもしっかり採光はとれていました。
整理整頓が行き届き、木くず一つ落ちていない美しさが自慢の現場です。
狭小住宅に取り組むことが多い当社では、現場の美しさは工事のしやすさに直結するため、いつもきれいをキープしています。
こちらは階段室。
下から2階に上がって、このあたりの位置からスケルトン階段でロフトに上がります。
正面に正方形の窓があります。
この窓から1,2階に光を採りこみます。
左手、南側は建物が迫っており、開口がとりにくいので、この西の窓が陽当たり問題を解決するキーになります。
こちらは2階からロフトを見たところ。
中央やや下に、太い梁が横たわっていますが、左側のボルトのやや右の節が3つ縦に並んでいるところあたりに、1点で支えるハンモックチェアをひっかけるフックを設置します。
ゆらゆらと揺られながらくつろげるハンモックチェアは、癒しにはもちろん、インテリアとしても優秀ですね。
その太い梁の上、正面の柱と柱の間が広く開いているのがわかると思います。
こちらはどうなるかというと、
このような感じで、室内窓を設け、障子で仕切ります。
木の家に、和紙と木枠でつくる建具=障子はよく似合います。
こちらは玄関です。左下のコンクリートがむき出しになっているところが、土間スペースです。
その上の壁に、「立」という漢字に見える木の枠がお判りいただけますでしょうか?
ここは、真ん中の囲みを切り取って、窓になります。
小さい正方形に近い窓にはオーダーでつくるステンドグラスが入ります。
こういうお好みの材を、お好きなところに設置できるのが注文住宅の醍醐味です。
外部は防火材の石膏ボードで仕上げ、屋根は瓦棒の設置まで完了しました。
これよりガルバリウム鋼板で覆います。