下屋根葺き替え工事@流山市
先週の土曜日に大寒を迎え、来月4日の立春まで、
1年で最も寒い季節となりました。
今日から土曜日まで、最低気温はマイナス3℃の予報です。
一昨日の大雪といい、今年は真冬らしい寒の内となりました。
さて、そんな中で屋根の葺き替え工事のご依頼をお得意様からいただきました。
ビフォーの模様はこんな感じ。
2階建ての1階部分を覆う下屋根です。
こういう屋根のつくりを、鉄板瓦棒葺き屋根といいます。
年季が入っています。
職人さんが上にのってみると、「おや?おかしい。」
反発が少なく、沈み込む感じ。
これは、内部に異常事態が発生してるやも・・・。
鉄板を撤去して、内部を確認します。
黒いシートは、防水シートです。
ここまではまだ異常なし。
はがしてみましょう。
防水シートの下には、野地板といわれる合板が設置されています。
ふかふかの原因はこの野地板でした。
波打っているのがわかりますね。
家の大敵、湿気=水の影響です。
「あらま、雨漏りしていたのね!」
と思われますよね。
でも実は雨漏りによる湿気ではないのです。
これは、内部結露による湿気の影響で野地板がやられてしまったのです。
湿っているのがよくわかりますね。
この下には断熱材があるので、気密・断熱性がしっかり確保されていれば、
野地板の下側に室内の湿気と暖かい空気は漏れず、内部結露は起きないはず。
ところが、野地板をはがしてみると・・・
グレーに見えるボードが断熱材です。
並べているだけのように見えますね。
やはり並べているだけ。
断熱材の間に隙間があって、熱も湿気も入りたい放題です。
これでは、室内で温めた空気が野地板の裏側まで侵入し、
急に冷やされることで、結露を起こしてしまう、という内部結露現象を
引き起こしてしまいます。
というわけで、今ある断熱材はそのままに新たに断熱材を施工します。
古い断熱材を撤去するとなると、手間も発生しコストもかかります。
上から、ピッタリと隙間なく施工できるスタイロフォームという断熱材で覆います。
隙間なく断熱材を施工したのち、新しい野地板を設置します。
今回はその上から、シート型の断熱ロールで覆います。
これは、外気の影響を室内に与えにくくする本来の断熱材の目的に則したものですね。
断熱ロールの上から、田島ルーフィングの防水シートで覆います。
この防水シートは万が一の雨漏りに備えます。
ルーフィングが設置出来たら、瓦棒の出番です。
ここに棒を使うので、鉄板瓦棒葺き屋根というんですね。
棒と棒の間に鉄板=ガルバリウム鋼板を設置していきます。
壁面と棒の間にはわずかに隙間が空きますので、コーキング処理をして、
穴を埋めます。
最後に棒の上にガルバリウムの帽子をかぶせて完成です。
きれいに仕上がりました。
家の天敵は水=湿気です。
屋根は雨漏りがしていなくても内部結露によって内部が傷む可能性があります。
「ずっと何にもしていない」とか、
「何かの拍子で上に上がってみたら、沈み込んだ!」
なんていう症状がありましたら、お早めにお声がけください。
現状を確認し、最適な対応策をご提案致します。