新しい家づくりの始まり@亀戸
めっきり寒くなりました。
3日前の10月8日は、24節期で言うところの寒露。(かんろ)
大気中の水蒸気が冷やされて、草花に付く露(つゆ)。
その露が霜(しも)に変わる前の季節ですね。
寒露の次、10月23日はその名のとおり、『霜降』です。
急に寒くなりますので、皆様体調など崩されませぬように。
さて秋も深まるこの季節に、新しい家づくりがスタートします。
『タタミリビングのある家@亀戸』
簡単にご紹介しましょう。
手前から2軒目のお宅が今回お建て替えになる住宅です。
正面右の大きな木をはじめ緑が多く、立て込んでいる割に整然としていて環境も良さそうです。
しかし。なんせ道が狭い。
道幅が2mほどしかありません。
家を建てる時には、4メートル幅の道路に2メートル以上接道することになっています。
後者の2メートル以上の接道は問題なくクリアしているものの、『4m以上の道幅に~』
のルールには到底届きません。
実際には2mほどの道幅です。
このような時には、セットバックと言って、道の中心から両サイドに2mづつ幅が取れるように
建物を下げて建ててください、というルールになっています。
このようなルールを作っておけば、いつか日本中の公道は4m以上の道幅になるわけです。
(ほんとかな?)
今回のお宅は、現状から1mほどセットバックする必要があります。
そのように計画した模型がこちら。
敷地面積56㎡、建築面積33㎡、延床55㎡+ロフト14㎡のコンパクトなお家です。
最終的に決定したプランとは異なりますが、シルエットは大きく変わりません。
これが模型の写真と同じ向き、下の目線から現地を見たところです。
そう、このお宅は角地です。
道は狭いけど、斜向かいにこんな木があって、借景も楽しめそうです。
プランも簡単にご紹介しましょう。
1階は水廻りと主寝室。
主寝室には、ウォークインクローゼットも付けました。
水回りは、洗面脱衣室とお手洗いを1つのスペースとして、洗濯機を階段下スペースに設置しました。
お手洗いと洗濯機の位置を反対に設計するケースが多いように思いますが、
洗面脱衣室とトイレを一緒にしたほうが、広いし明るいです。
洗濯機は居住性が関係ないので、階段下で十分だと思います。
もちろん、『トイレは狭い方が好き』という方もいらっしゃると思います。
でも、洗面脱衣室とお風呂とトイレが一つの空間になっているリゾートホテルなんかに行くと、
『う~ん、なんか開放的なトイレもいいかも』なんて思ってしまう方もいるのではないかと思います。
さて、2階はというと、リビングダイニングキッチン+趣味のお部屋。
ご提案当初のキッチン+趣味室イメージイラストはこんな感じ
右手正方形の板のように見えるには、腰の位置までの扉。
暖気や冷気が上下階を行き来してしまうのを防ぐ扉です。
その奥に見えるのが、『こもり部屋』=趣味を楽しむ部屋ですね。
2帖ほどの小さな空間ですが、一人で集中して事に当たりたい時などに、
便利な空間です。
この時点では、ソファをご提案していましたが、こちらは自由な空間として
使っていただくことになり、造り付けソファはなくなりました。
この裏手側に、TV台やベンチのあるダイニング、その先にソファのある
タタミリビングへと続きます。
そのタタミリビングからはしごを登って、ロフトへあがります。
イメージしていただくためにこちらのお写真をご紹介しましょう。
正面の小上がりになっているところをタタミリビングと想像してください。
やはり30cm上がっています。
その先に、もう一段、台があってはしごでロフトに登ります。
今回もこのように段差やベンチ、ソファにこもり部屋と、居場所、座るところを
たくさんつくって、お気に入りの場所に先客がいても、
『他にもお気に入りの場所があるじゃん!』と思える空間を設計しています。
いよいよ工事が始まります。
順次ご報告していきます。