耐震改修工事@江戸川区北葛西
住宅の耐震化を促進するための江戸川区の助成制度を活用した
耐震改修工事を行っています。
木造住宅の助成金は総額の最大50%、金額にして100万円まで。
大きいでしょ?
耐震改修をするために、どこを補強すれば安心か、という診断があります。
精密診断耐震改修設計といいます。
こちらもその資格を持つ専門の方にお願いするのですが、費用が掛かります。
こちらは総額の80%まで、木造の場合最大30万円が助成されます。
例えば、設計費用が37.5万円、工事費が200万円で総額237.5万円かかった場合、
補助金が130万円出るので、個人の負担は107.5万円で済むわけです。
なぜこんなに手厚いかというと、やはり命に係わることですし、
改修して頑丈になれば、いざ地震が来た時にも倒壊せずに済む可能性が高まります。
倒壊しなければ道をふさぐこともありませんし、ガスコンロや石油ストーブ等を
使っていたとしても出火する可能性を抑えられます。
住宅の耐震化はとっても公共性の高い工事なのです。
助成制度を活用する流れを簡単にご紹介しておきましょう。
まず、対象になるのは江戸川区にある物件で、昭和56年5月31日以前に建てられ、
今その家に住んでいることが条件です。
その条件をクリアしていることを確認した上で、助成制度の対象になるか江戸川区に相談します。
すると、江戸川区から派遣されるコンサルタントが現地に来て簡易診断を行います。
その診断で、対象となるか否かが明確になります。
対象となると、今度は『精密診断耐震改修設計』という、耐震化するための設計に入ります。
この設計に則って、当社のように施工する工務店が見積を作成し、江戸川区に届け出、
工事に入るという段取りです。
興味のある方はお声がけ頂ければ、詳しくご説明いたします。
それでは今回の建物の図面から見ていきましょう。
和室3部屋の3DKタイプの一戸建てです。
これが、元の図面になります。
これを『精密診断耐震改修設計』により耐震化するための打ち手を記した図面がこちら。
青い網掛けが耐震改修するところ、緑が増築部分です。
細かなマークの意味は、以下の通りです。
玄関が①、玄関から入った和室右手が②、左手が③と、それぞれ補強ポイントには
番号が振られています。
こちらが①の玄関です。
工事前のお写真。
内壁を撤去しました。
大きな地震が来た時には耐えられそうにない骨組みです。
設計図面を見ると、ここには筋交いと構造用合板を新設し、
アンカーボルトで接合します。
こちらが玄関から入った和室の右側②です。
こちらもこのままの状態で大きな横揺れがきたら・・・。
つっかえ棒のように支えてくれるものがないので怖いですよね。
こちらは④番の写真。
ああ、でもこちらは、筋交いが入っていた!
ではどんな工事をするかというと、・・・
やはり筋交いと構造用合板の設置。
そう、筋交いも入っていればよいというものではありません。
今の基準に耐えうる強度の筋交いが入っていなければ、
適正な耐震化工事とは言えないのです。
2階の補強ポイントはこんな感じ。
当然ですが、2階を支える1階よりは軽微なものになります。
現在工事の真っ只中。
終わりましたら、工事の模様と完成画像をご紹介しようと思います。
工事は進みます。